あとがき


前作とは違う、『手』を書いてみました。伸べられる相手は、ポップ本人です。しかも色気のないお誘い。
モチーフは、もちろん初代ドラゴンクエストの問答。山ノ内はあのくだりが大好きなんです。それが過日、大阪南港(笑)でとある本を購入したのが切っ掛けで、今回の話を書くに至りました。その本とは全く内容は違うんですけどね。

バーンの心情をグダグダ書きすぎたかも…と思ったりもしましたが、いままで余り掘り下げておりませんでしたので、こんなものかもしれません。
この『問答』の時点で、バーンはポップの事をかなり気に入っております。ただし、彼の考え方はやはり魔族のものですので、ポップの状態が歯痒いのですね。「力を持っているのならば、使うべきだ」というスタンスの元大魔王ですので。
ポップはポップで、何度かそういう想いを抱いた事があるわけで、今回は危うくその自制が飛びそうになった…という感じです。魔法使いはクールでなきゃいけないけれど、彼の本質は短気だと山ノ内は思っています。何よりも、自分の事よりも他者への情に篤い彼ならばこそ、間違いに目をつむって行動するという選択もありえそうだと。
夢があり、その最短ルートが目の前に示された時、きっと人は迷うと思うのです。その時、どんな選択をするかは、自分自身が普段なにを軸にして、生きているかによるのではないでしょうか。

あと、書きたかったのは隠れ里ですね。もちろん「移民の町」がモデルです。書いてる間、ずっと、ゲームのドット絵を想像していました。森林地帯のグラフィックの中に、ひとコマだけ存在する草原とか(笑)
人がよりつかないオーザム地方の原生林の中にある…みたいな想像してます。変更する可能性も高いですが。


こんなあとがきまで読んで下さって、ありがとうございました。また次回作でm(_ _)m

('09.09.01UP 09.02加筆修正(^∀^;))



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