あとがき


今回は少しだけ暗いかな…?

うちの設定では、ポップとマァムが恋人同士ですが、ポップの心の一番重要な部分を占めているのは、おそらくダイです。で、 『玻璃のような』にはダイは名前だけしか出てきませんが、彼にとっても、恋人はレオナですが一番大切なのはポップでしょう。
半身と言うべき二人。原作を読んでいて、この二人の絆にどれだけ感動した事か。まさに親友という間柄の、理想の形です。

でもまぁ、今回書きたかったのは二人の絆と言うよりは、ポップが持ってる闇ですね。

ゴメちゃんが命を賭して世界中に伝えてくれた想いがあるから、ポップが想像したような最悪な形でのダイへの迫害は、まず無いだろうと山ノ内は思っています。勿論、影では、純粋な人間ではないダイを色々悪く思う者も必ずいるでしょうけれど。ぼちぼち書ければいいなと思っているのですが、ポップとマァムの二人が旅をしているのは(今回は旅の話じゃないですが)、そういう影の部分を影で終わらすために、民衆レベルで勇者への好感度を保持するというのも目的の一つです。
ただ、パプニカの女王陛下やカールの摂政殿下を始めとして王族とも親しい分、国政に携わる人々とも勿論種々の形で関係を持っていますし、特にポップは『大魔王と最後まで戦った純粋な人間の英雄』として仲間の中でも一番に祭り上げられてた分、紆余曲折を経てかなり世界を斜めから見ています。

もしダイが前述のような最悪の迫害を受けた場合、ダイ自身は、大戦時にレオナの前でバーンに宣言した通り地上を去ると思います。ですがポップは、納得はしないと思うのですね。彼自身が人間であるが故に。大魔王にあれだけの啖呵を切るほど、人の善性を信じるが故に。
最悪、夢に見たとおりのカタストロフを笑いながら実行するかもしれない。それだけの力を持っている事はポップは自覚しています。勿論、本人は望んではいないから夢に見たわけですが、暗い夢に身を任せる快感というのは誰しも持っていて、望みはしないけれど、望むところだという…………ドロっとした何か。

まぁしかし、傍らにマァムがいてくれれば大丈夫だと思います。きっと。横っ面をひっぱたき、ぶん殴ってでも正しい方向に導いてくれるから。

ではまた次作品でお会いしましょうm(_ _)m



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