折々の水木ファン−其之壱−

この話は、ある水木ファンの折々の言動を描いています。
水木作品のファンの方でなくても読めますが、ファンの方にしかわからないネタだと思われます。


ではどうぞ。

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それは、のどかな昼下がり。

空は青く、白い雲が流れ、すぐそばには澄んだ海。
寄せては返る波の音。

ここは鳥取県境港。
水木しげるファンの聖地の一つである。

そこに3人の男女がいた。仮にA・B・Cとしよう。

彼らはつい今しがた記念館を見学し終わり、海沿いの道を雑談しながら散歩していた。
雑談内容は言うまでもなく記念館の感想等々である。


A:「いやー感動しましたね!!」
B:「うん!!良かったー!」
C:「待った甲斐があったってヤツですね!」

(その後5分間、水木話と互いの近況について語り合う)

A:「そういやご飯どうします?」
B:「あーー…」
C:「この辺て、店ありましたっけ?」
B:「さっき饅頭屋は見ましたけどねぇ…」
A:「饅頭はちょっとなぁ…」
C:「この辺、もう少し食べ物屋あったらいいのにね」
B:「いい感じの石材店はあるのにねぇ」
C:「あー、これ墓石になるんとちゃいます?」

   ―――間―――

A:「………。」
B:「………。」
C:「………こ」

C:「『これは私の名前じゃないですか!』!!!」
A:「『いやー最近不景気で』!」
B:「『ビールでもどうですか?』!!」

一同:爆 笑!!



……笑いながら彼らは去っていくのだった。


一体何がおかしいのか、水木ファン?!

(了)


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